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フィリピンのオウン銀行が微妙に思えてきた理由

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こんにちは、【海外銀行口座で金利生活】のSHUN(@ kaigaikinri )です👍

3が日も終わり、少しずつお正月気分が抜けてきました。

そして新たに、今年の目標やテーマを考えてみたんですが
やはりメインは【海外銀行口座を最終形にすること】です。



その上で、今月はベトナムとカンボジア、
2月にフィリピンに行くのですが、ここで
フィリピンで開設予定だった【オウンバンク】に
(ほぼ赤になりかけの)黄色信号が灯りました。

まずここでネットでわかる範囲で
オウンバンクについてまとめます。

 

オウンバンクはフィリピンのルーラル(農村・地方)銀行である

大規模な銀行は商業銀行と呼ばれますが、それとは異なり
日本で言うところの地銀・信用金庫といったところで
本店がカヴィテシティというところに1つ、
バックオフィスがボニファシオ・グローバル・シティに1つあるだけの
小さな銀行です。



歴史は60年以上で、基本的には現地人向けのローカルバンクでしたが、
日本人が2016年に役員に入ったことで、日本人を含む外国人向けの
口座サービスが始まった、とあります。

オウンバンク(OWN BANK)で検索すると、公式ホームページ以外に
綺麗に作られたランディングページがヒットしてきて、
ペイオフ制度、口座を開設するメリット、フィリピンの成長性、など
興味をうまく喚起する内容になっています。

私もそれに魅せられて一旦は、開設しにいこうと思ったのですが今は
(ほぼ赤になりかけの)黄色信号が灯っています。

その理由は–

ここではまず、検討しやすいようにフィリピンのオウンバンク(OWN BANK)で
口座を開設するメリットをまとめます。

 

金利が高い

ランディングページに利率の記載がありますが

【預金額2万5千USドル未満の場合】
1年満期・・・8.50%
3年満期・・・9.30%
5年満期・・・10.10%

【預金額2万5千USドル以上】
1年満期・・・8.90%
3年満期・・・9.80%
5年満期・・・10.70%

【10万USドル以上】
1年満期・・・9.50%
3年満期・・・10.50%
5年満期・・・11.50%

と、4%程度というフィリピンの政策金利から考えると
破格の金利です。

 

米ドル建て

さらに嬉しいことに、この高金利は米ドル建てとなり、
利息も米ドルではいってきます。



フィリピンにはペソという通貨が存在するのですが、
ペソだとフィリピンでしか使えず、また他通貨に交換するにも
手数料がかかってしまうので効果的ではありません。

ですが米ドルならアメリカはもちろん、
周辺のアジア諸国で絶大な強さを誇ります

通常、高金利の対象となるのはベトナムもインドネシアもトルコも
現地通貨(それぞれベトナムドン、インドネシアルピア、トルコリラ)
のみで、私が知る限り米ドルで高金利なのはカンボジアのアクレダ銀行ぐらいです。

 

ペイオフがある

これがフィリピン銀行口座のもっとも大きな特徴なのですが
ペイオフと呼ばれる預金保護制度があります。

日本では、銀行が破綻した場合、この預金保護制度により
各行1,000万円までは保証の対象となるのですが
フィリピンの場合、個人口座(1人で作る口座)で50万ペソまでの保証があります。
※50万ペソ=100万円強(2020年1月4日現在)

これはさらに、例えば配偶者と2人で作る共同口座を選択すると
合計150万ペソまでが対象になる、とあります。

銀行の信用度が低かったとしても、国が預金を保証してくれるのであれば
安全、という見方もできるにはできます。



さて、
高金利、米ドル建て、ペイオフという3点で
オウンバンク口座開設のメリットを書きました。

正直、この段階では定期預金をすることに前のめりでした。

「万が一があっても国(フィリピン)が保証してくれて、
 米ドル建てで10%とかつくなら最高やん」と。

それをもとに、さらに調べたり、詳しい方からいただいた言葉を
総合してデメリット(というかリスク)をまとめます。

 

前身の銀行がライセンスを取り下げられている(らしい)

ネットを調べてもあまり関連性はでてこないのですが
オウンバンクの前身は「イースタンリザール銀行」というところで
その銀行は免許を取り下げられた(らしい)と。

ここは私も自分の目で確認したわけではないので
あくまで、「らしい」です。

ちなみにイースタンリザール銀行でネット検索すると

・オウンバンクと良く似たランディングページが出てくる
・利率の感じもよく似てる
・写真で見るバックオフィスの雰囲気もとても似ている

のでイースタンリザール銀行→オウンバンク銀行という可能性は
高いのかなと思っています。

ということは、、、

ライセンスがなくなればペイオフの対象外の可能性が高い

イースタンリザール銀行についてさらに検索を進めると

フィリピンは「誰でも簡単に銀行免許が取得できる」ので、
銀行に対する信認が日本とは比べ物にならない

という記載が見つかりました。

それが本当なら、銀行免許の取り下げが簡単に行われるのも納得です。
そして当然、銀行免許が取り下げられてしまうとペイオフの対象にはならないでしょう。

この段階で、メリットの3つ目が消えてしまうことになります。

そしてさらに

 

現地で開設ができない

これが致命的でした。
前身の銀行が実際に免許の取り下げにあったのかということや、
免許を取り下げられたらどうなるかということは
ネットで調べても簡単には出てきません。



最終的には現地に行って、自分の目で見て、耳で聞いて
肌で感じることが唯一の解決法だと思っていたのですが
オウンバンク口座開設のサポートを行っている方に聞くと

「この【特別金利】の商品は(フィリピンから見て)外国人向けであり、
 現地の銀行員はこの商品の説明はできません」

とのことなのです。

 

窓口で説明できない定期預金口座って、いったいなんやねん!?

 

という話ですよね。



ここが一番のポイントでした。

つまり、作るためには日本から申し込みをするか
現地で役員に合って話しを聞くかしないと無理で
日本から申し込むにはサポート料、
役員と合うにはコネが必要です。

それはないわ、というわけで
フィリピンで開設予定だった【オウンバンク】に
(ほぼ赤になりかけの)黄色信号が灯りました。

とは言え、すでに飛行機チケットは取ってあるので
ダメ元で現地銀行に飛び込んで話しを聞いてみるか
単にマニラ観光で終わらせるか、残り1ヶ月でじわじわ考えます。



海外預金を含め、投資は全て基本は自己責任です。

今まで何度も痛い目に遭ってきて、
少しずつ危険度を見極める精度が高まってきました。

その感覚で言うと、単に【他と比較にならない高金利】という点より
むしろ【現地銀行員が説明をできない商品】という方がよほどリスクです。

それを踏まえるとやるべきではないと、頭ではわかっているんですが
現地で自分の目で確かめたいと言うのは性分ですね。

もう一度、オウンバンクで定期預金を組むことのメリットとデメリットをまとめます。

メリット

1)圧倒的な高金利
2)最強通貨の米ドル
3)安心の預金保護制度

デメリット(というかリスク)

1)前身が銀行免許取下げに?
2)免許を取り下げられたらペイオフは??
3)現地銀行員が商品説明をできない

です。

これを踏まえて、デメリットよりメリットが大きいと思えば作成すると良いですし、
メリットよりデメリットが大きいと思えばやめた方がいいです。

本当は「分散」という視点ではフィリピンにも口座を持ちたかったんですけどね。
フィリピンの他の銀行だと金利が1%つくかどうからしく、わざわざ作るのは
かなり微妙です、、、

というわけでまたフィリピンでどうなったかは報告します。

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